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外貨建て保険のメリットとは?デメリットや危険・リスクと共に徹底解説
近年、保険の保障機能と資産運用機能を兼ね備えた外貨建て保険の契約件数が急増しています。
けれどもその一方で苦情も急増しており、外貨建て保険に対してあまり良い印象を持たない人が多くいるのも事実です。
こういった現状では外貨建て保険に興味を持ったとしても、利用するメリットが本当にあるのかよく分からないというのが正直なところですよね。
確かに外貨建て保険には為替や利回りなどに一定のリスクが存在するものの、その一方でメリットも大変多い魅力的な金融商品なのです。
そこでこの記事では、外貨建て保険を利用するメリットの解説として
- 円建て保険との比較で分かる外貨建て保険のメリット
- 他の投資性金融商品と外貨建て保険の比較
- 外貨建て保険のリスク(不確実性)に関する解説
- 長所・短所を踏まえた上手な外貨建て保険商品の選択について
- リスクを最小限に抑えるための外貨建て保険利用目安について
以上の5点に整理してお話ししていきます。
この記事を読めば、円建保険や他の投資性金融商品との比較で分かる外貨建て保険のメリットや外貨建て保険のリスクについて、商品の合理的な選択方法、リスクを最小限にする外貨建て保険の利用ポイントについて知ることができます。
外貨建て保険を利用すべきか検討しているいるあなたにとって非常に有用な情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧にください。
円建て保険と徹底比較!外貨建て保険のメリット・デメリットとは
外貨建て保険はその比較的複雑な内容から、メリットやデメリットについてはっきりとしたイメージがなかなか持ちづらい保険商品であると言えます。
そこでここでは、外貨建て保険のメリットやデメリットについてより具体的にイメージいただけるように、
- 利回りの視点
- 資産分散の視点
上記2つの視点において円建て保険と比較しながら整理いたします。
外貨建て保険は高利回りで運用可能!利回の視点で考える
外貨建て保険をおすすめする理由の代表的なものとしては、外貨ならではの利回りの高さが挙げられます。
保険会社があらかじめ契約者に約束する利率のことを予定利率と呼ぶのですが、円建て商品の予定利率は現在非常に低く、この背景にあるのが予定利率の指標となる国債利回りの低さです。
下表の通り日本の国債利回りは非常に低い水準で推移しており、一方でアメリカやオーストラリアでは比較的高水準を保っています。(2019年12月28日現在)
10年国債利回り | |
日本 | -0.02 % |
アメリカ合衆国 | 1.88% |
オーストラリア | 1.30% |
ニュージーランド | 1.60% |
「利回りが良い」と言うとなんとなく怪しいイメージを持たれてしまいますが、外貨建て保険の利回りの高さにはこういった明確な理由が存在しているのです。
また、予定利率が高いということはそれだけ大きな運用益を見込めるということですから、その分保険料が割安になりやすいのも外貨建て保険の特徴と言えます。
円建て保険だけで充分?資産分散の視点で外貨建て保険の必要性を解説
外貨建て保険の利回りがいくら高いと言っても、外貨で資産運用をする以上、為替の変動による保険料や保険金の金額変動は避けられないでしょう。
また、外貨と円とを両替する際に為替手数料が発生することも、外貨建て保険のデメリットの一つと言われています。
その点、円建て保険であれば為替変動の心配をする必要は当然なく、両替をする必要がない以上為替手数料が発生することもありません。
「大きな運用益を望むわけでは無いから、何かと安心な円建て保険で充分だ」と思われるのも、自然な流れではあります。
けれども資産分散を考えた時には、円建て保険の利用だけでは不十分なのです。
安定的な投資を考えるのであれば分散投資を考えるのがより賢い選択と言え、その場合日本円だけでなく外貨での運用も視野に入れるべきだと言えます。
外貨建て保険であれば高い利回りでの運用だけでなく保険としての保障機能も兼ね備えており、保険金の元本保証がされている商品も存在するため、おすすめです。
他の投資性金融商品と徹底比較!外貨建て保険利用のメリットとは
ここまでは、外貨建て保険を円建て保険と比較し、特徴やメリットについてお話ししてきました。
しかし投資性がある外貨建て保険を理解するには、他の投資性金融商品との比較も必要不可欠と言えます。
そこでここからは、外貨建て保険の特徴を
- 外貨預金や投資信託との比較
- iDeCoや確定拠出年金との比較
上記2点の切り口で分析・解説いたします。
外貨預金や投資信託と外貨建て保険を様々な要素から比較検討!
- 外貨預金
外貨預金とは、お金を日本円でなく外国の通貨(ドルやユーロなど)で保有することです。
先ほどお話しした通り金利の非常に低い日本円で資産を保有していても資産形成にはあまり期待ができず、外貨で保有する方が利回りの面でとても魅力的です。
しかし、外貨を円に換金する時には為替レート変動によって金額が変化する点に注意が必要です。
また、外貨預金はペイオフの対象外になっており、万が一銀行が破綻してしまうとに1,000万円を超える部分に関しては保護の対象ではなくなってしまう点にも気を付けておきましょう。
- 投資信託
投資信託は、外貨建て保険と比較すると金利が有利であることが多い運用方法であり、運用益をより追求するのであれば投資信託が適していると言えます。
投資先も多種多様で分散投資も可能であり、投資の専門家に任せて運用してもらえるので、様々な可能性が期待できる運用方法と言えるでしょう。
外貨預金・投資信託共にメリットの沢山ある資産運用方法ではありますが、外貨建て保険であれば一定の運用利益が最初の段階である程度把握でき、万が一の補償と運用を同時に達成できるという長所もあります。
分散投資の際には様々な商品それぞれの長所短所を組み合わせることが大切であり、その中の一つに外貨建て保険を利用いただくことで、安定的でバリエーションのある運用ができるのです。
iDeCoや確定拠出年金と比較!外貨建て保険の利用価値はある?
ここからは、外貨建て保険とiDeCoや確定拠出年金との比較を行います。
まず確定拠出年金とは、公的年金にさらに上乗せして老後資金を積み立てる制度のことです。
確定拠出年金には企業型と個人型があり、個人型の確定拠出年金は特にiDeCo(イデコ) と呼ばれています。
外貨建て保険に関しては個人年金保険を例にとり、それぞれの特徴を下記の通り簡単にまとめました。
外貨建て 個人年金保険 |
確定拠出年金 | ||
企業型 | 個人型(iDeCo) | ||
運営 窓口 |
各金融機関 | 各企業 | 各金融機関 |
加入 可能者 |
条件を満たせば誰でも可 | 条件を満たした会社員のみ | 条件を満たせば誰でも可 |
掛金 | 契約時確定 (原則変更不可) |
原則変更可能 | |
年金額 | 契約時確定 | 運用結果により変動 | |
中途解約 | 可能 | 原則不可 | |
運用方針 | 保険会社が選択し運用 基本利率は契約時に確定 |
企業が選んだ金融機関の運用商品から自分で選択し運用 | 自分で選んだ金融機関の運用商品から自分で選択し運用 |
為替 リスク |
あり | なし | |
税制 (積立時) |
下記の生命保険料控除あり 所得税:最大40,000円 住民税:最大28,000円 |
小規模企業共済等掛金控除にて、全額控除 | |
税制 (運用時) |
なし | 現状では非課税 (特別法人税が2020年3月末まで暫定的に凍結中) |
|
税制 (受取時) |
一時金:一時所得 年金 :雑所得 |
一時金:退職所得控除 年金 :雑所得として公的年金控除 |
- 運用面
外貨建て個人年金保険もiDeCoを含む確定拠出年金も老後資金の準備という点では共通しているものの、運用方針やスタンスに違いがあります。
外貨建て個人年金保険は年金額が確定していて安心感がある一方、確定拠出年金は年金額をより増やせる可能性はありますが年金額の保証がされていない点は注意が必要です。
- 税制面
税制面において、確定拠出年金やiDeCoは非常に優遇されています。
掛け金負担時には全額控除され、年金受取時には一時金での一括受取時は退職所得控除、そして年金として分割受取時には雑所得として公的年金控除されるのです。
また、運用時には本来特別法人税が課されるものなのですが、バブル崩壊をきっかけとして企業年金の運用状況が悪化したため、平成11年度から課税は停止されたままになっています。
そして停止状態は都度延長され続けており、現在では少なくとも2020年3月末までの凍結が確定しているのです。
企業年金の運用実績が良くないために凍結されたわけですから、空前の低金利と言われている今のタイミングでの凍結解除は考えにくく、今後も凍結が続くと考えるのが自然ではないでしょうか。
また、確定拠出年金(iDeCoを含む)には掛け金の上限が存在することも認識しておく必要があります。
より大きな額を積み立てたいと考えるのであれば確定拠出年金に加えて個人年金保険も併用するなど、両者の特徴を踏まえた使い分けや組み合わせを行うようにしましょう。
特に、拠出した積立金を運用し、何かと不確定で不安の多い老後生活の資金をより増やそうと考えるのであれば、やはり利回りの高い外貨建て保険の利用も積極的に検討すべきといえます。
外貨建て保険のリスク(不確実性)へは注意が必要!
外貨建て保険はその複雑さだけでなく、比較的大きなリスクが存在することから、敬遠されてしまう事も多い保険商品です。
けれども金融商品を利用する際の「リスク」に関する理解を深めて現状の把握をすれば、より外貨建て保険の魅力は増し、より効果的に利用する方法も見えてくるでしょう。
そこでここでは、金融分野における「リスク」の意味を改めて整理し、
- 現状の為替状況と今後の見通し
- 資産分散の一環としての外貨建て保険の利用
上記2点の解説いたします。
金融分野における「リスク」
一般的にリスクと聞くと、「危険性」や「失敗や損をする可能性」といったマイナスイメージを持たれる方が多いものですが、金融商品におけるリスクは少し違います。
金融商品にの文脈におけるリスクとは、「不確実性(ブレ)」のことを指します。
そしてリスクとリターンは表裏一体であり、不確実性の大きさ≒リターンの大きさでもあります。
リスクの大きい商品が必ずしも劣っているというわけでは無く、自身の取れるリスクを冷静に判断し、無理のない範囲でリターンを狙っていく考え方を理解しましょう。
今後の為替変動と対策を分析!現状で外貨建て保険には入るべき?
ここでは多くの外貨建て保険において選択通貨とされている米ドルと豪ドルを例にとって考えていきます。
ごく簡単にではありますが、各通貨の為替状況について下記にまとめました。
- 米ドル
2018年末に大きくドル安が進み、現在でも「ドル安・円高」状態で推移している。
政策金利も直近では年1.50%~1.75%に据え置くこととなっており、しばらくは比較的安定した値動きになると思われる。
- 豪ドル
2019年現在、数年間にわたって1ドル=70~90円台と過去数十年での比較では円高で推移している。
今後も短期的には豪ドル安傾向は変わらないと思われる。
米ドル・豪ドル共に円高傾向で推移しており、現在は外貨建て保険に入るタイミングとして比較的良い状況であると考えられます(円高は外貨を購入するのに有利な状況であるため)。
また米ドル・豪ドル共に信用力は高く(特に米ドル)、長期的には安定性の高い通貨であるため、投資対象としての信頼感は高いと言えるでしょう。
ただし、為替に絶対は無いということを必ず念頭におき、あくまで上記も一つの意見であることは御理解いただいたうえで慎重な検討をすることが大切です。
資産分散の必要性とは?ポートフォリオの一部として外貨建て保険を
特定の資産にのみリスクをまとめてしまうと、好調の場合には良いのですが、運用が失敗した場合には資産全体に悪影響を広がってしまい、大きなマイナスを被ることになってしまいます。
好景気の時には株式が強く、逆に不景気の時には債権が強いなど、投資先それぞれに特徴が存在し、それらを組み合わせることでリスクのブレを抑え、より安定した資産運用が可能になるのです。
通貨間の話にしても同様で価値は相対的な物であり、ある通貨の価値が上がれば、相対的に他の通貨の価値が下がることにつながります。
そう考えると資産を日本円だけで保有することはやはりリスクが高く、円と外貨を組み合わせた資産保有が大切となるでしょう。
外貨建て保険は外貨ならではの高利率の運用と死亡や高度後遺障害など万が一の時の保障を兼ね備えた金融商品であり、ポートフォリオの一環として利用することで資産形成に幅と安定感が増します。
また、資産分散には投資対象を分散させる他にも投資タイミングを分散させる方法もあり、こちらは後程ご説明いたします。
外貨建て保険選びのポイントは?トラブルを回避してメリットを最大化
ここまでは、様々な比較軸において外貨建て保険のメリットや、デメリットと言えるリスクなどについてお話ししてきました。
ここからはより具体的に、外貨建て保険の特性を活かした商品選びのポイントを
- デメリットの軽減
- メリットの活用
上記2点に整理してお話しいたします。
デメリットと上手に向き合った商品選びのポイント
まずお話ししたいのが、外貨建て保険につきものであるデメリットと上手に付き合った商品選びのポイントについてです。
外貨建て保険には為替など特有のリスクが存在することは先ほどよりお話ししている通りですが、実はこれらの問題は商品選びや契約の仕方などの工夫で軽減することができます。
為替相場を考慮し受取方法や時期を工夫できる商品でリスク回避
個人年金保険等の場合で、保険金受取時期を「据え置き」や「繰り延べ」といった方法で変えることができる商品も、外貨建て保険には沢山あります。
もし保険金受取日時期に円高が重なってしまい大きく損をしそう」などと予想できる場合、保険金受取時期が来てもすぐに受け取らず円安になるまで待つことで、為替リスクによる元本割れのリスクを軽減することができるのです。
為替変動による受取保険金額の違いについて、明治安田生命の米ドル建て一時払い養老保険を例に簡単なシミュレーションを行います。
<基本情報>
性別:男性
契約年齢:40歳
満期時年齢:50歳
予定利率:2.10%
保険料払込時為替レート:1ドル=110.18円
(2019年12月27日を適用基準日とする)
上記の条件で返戻金や返戻率を試算した結果が、下記です。
一時払保険料 | 10,000,000円 |
基本保険金額 | 90,761米ドル |
満期保険金 (外貨建て) |
104,193.63米ドル |
返戻率 | 114.8% |
外貨建てでは110%以上とやはり高い返戻率を実現することができていることが分かりましたが、問題は円に換金した際の返戻率です。
円換算額 | 返戻率 | |
適用基準日時点レート | 11,375,861円 | 113.7% |
10円高の場合 | 10,333,924円 | 103.3% |
10円安の場合 | 12,417,797円 | 124.1% |
1ドルあたりの円換算額が10円変わると、ドル建では同じはずの受取額が100万円以上増減してしまっていることが分かります。
円ドルの為替において数円単位の変動は常に繰り返されており、数か月で10円程度の変動が起こることも決して珍しくはありません。
(例えば2015年は一時120円台だったものが、2016年には100~102円程度になり、2017年には110円台まで戻ったような実績もありました。)
今回シミュレーションした商品のすえ置き期間は最長で満期後10年であり、現代社会において10年もあれば、その間に情勢は様々に変化すると思われます。
満期時は円高で受取りに適さなかったとしても、数年のすえ置きで良い時期を待つことは一定効果的であると言えるのです。
保険料支払い方法を分割にすることでドルコスト平均法を活用
為替リスクを軽減するためには、投資先の分散だけでなく保険料の支払い時期を分散させることも有効であり、投資時期の分散方法としてドルコスト平均法という手法がよく用いられます。
ドルコスト平均法とは、金融商品を一度にまとめて購入するのではなく分けて一定額ずつ徐々に購入していくことで、商品の価格変動に対するリスクを減らす方法のことです。
毎月一定額の円を支払い、外貨で積み立てると、
- 円高の時 → 比較的大きな額を積み立てることができる(有利な条件で沢山外貨を購入できる)
- 円安の時 → 積み立てる額を少なくすることができる(不利な条件下で購入する外貨を減らす)
こういった効果が自動的に発生するため、為替リスクを抑制することができます。
そして性質上、より長い期間で分散して負担することで、リスク抑制効果はさらに高まります。
より具体的に理解するため、下記の通りマニュライフ生命のこだわり個人年金を例にシミュレーションを行いました。
<基本情報>
性別:男性
積立開始年齢:40歳
シミュレーション期間:1993年12月1日~2018年12月1日
一括払時為替レート:1ドル=111円(1993年時のおおよその為替レート)
一括払時 | 月払時 | 一括払時 | 月払時 | 一括払時 | 月払時 | |
積立年数 | 15年 | 20年 | 25年 | |||
円払込額 | 180万円 | 240万円 | 300万円 | |||
米ドル換算 払込額 |
16,216.22 米ドル |
15,959.64 米ドル |
21,621.62 米ドル |
22,846.88 米ドル |
27,027.03 米ドル |
28,227.66 米ドル |
1米ドル当り 平均購入額 |
1ドル =111円 |
1ドル =112.78円 |
1ドル =111円 |
1ドル =105.05円 |
1ドル =111円 |
1ドル =106.28円 |
上記の内、月払時の試算がドルコスト平均法適応時のものと考えていただければと思います。
赤字部分の通り積立期間を長期に設定した場合の方が、よりドル購入額を抑えることができています。
つまり、保険料の負担期間が長期に渡るほど為替リスク抑制効果を発揮することが、上記シミュレーションからも分かりました。
メリットを最大化するための商品選びのポイント
次にお話しさせていただくのは、外貨建て保険の長所を最大限生かすための保険利用ポイントについてです。
外貨建て保険を利用することでどれだけの運用目標を掲げているのか、もしくは保険としての保障機能に対してご自身がどれだけの価値を感じるかなどよって、商品や利用方法を決めていきましょう。
解約タイミングの損益分岐点を把握!外貨建て保険の高利回りを最大活用
外貨建て保険を利用する際には、高い利回りを活かすために保険料の負担金額や負担期間、経過年数ごとの解約返戻金などを正確にみていく必要があります。
例えば、三井住友海上プライマリー生命の「みらいを、そだてる」を例にとって確認します。
<基本情報>
契約時被保険者年齢:45歳
被保険者性別:男
一時払保険料:20,000米ドル
積立利率:3.5%
為替レート:1米ドル=100円
積立期間:10年
経過年数 | 積立金額 | 解約返戻金額 | 返戻率 |
1年 | 20,183米ドル | 18,548米ドル | 92.7% |
2年 | 21,008米ドル | 19,495米ドル | 97.4% |
3年 | 21,846米ドル | 20,469米ドル | 102.3% |
5年 | 23,574米ドル | 22,513米ドル | 112.6% |
7年 | 25,372米ドル | 24,686米ドル | 123.4% |
10年 | 28,212米ドル | 28,212米ドル | 141.1% |
上記の試算結果では、契約から3年程度で返戻率100%を超えることとなりました。
最低限損をしないためには3年間は待つ必要がありますし、さらにご自身が目標とする金額があればそれまでに何年必要なのかなど、シミュレーションをすると見えてくることも多くあります。
ご自身の年齢なども最適な保険商品の選択には関わってくるため、加入年齢からお得な商品を探す、気になる商品があればシミュレーションを確認する、などといった姿勢が非常に大切です。
保険商品としての保障内容の手厚さと運用利益追求のバランスを考える
外貨建て保険は投資性金融商品としての性格に加えて、保険としての保障も大きな魅力です。
商品によっては保障内容も非常に充実しているものも勿論ある一方で、あえて万が一の保障を抑えることで生存中に受け取れる金額を増やすことができる商品も存在します。
例えば三井住友海上プライマリー生命の「人生応援年金」はその一つであり、死亡一時金を減額したり全くゼロにしたりするかわりに、受け取れる年金額を増やすことができるのです。
もちろん万が一の保障も保険の大切な機能の一つですから、ご自身のライフプランニングに合わせて保障と運用のバランスを考え、商品やプランを選択すると良いでしょう。
過大なリスク発生回避のため外貨建て保険の利用は資産の一部で行おう
先行き不透明な現代に生きる私たちにとって、資産運用は資産形成において非常に大切な要素であり、資産の大小を問わず多くの人が学び実践していく必要性を感じています。
積極的に取り組んでいきたいところではあるのですが、実践には自分の保有資産の内どの程度までを投資性商品に回すべきなのかも検討することが大切です。
資産運用においては、投資性商品は資産の1/3程度に収めるのが良いと言われています。
このことは資産管理の分野において「資産三分法」とも言われており、
- 使用予定資金(教育費や住宅費用など使用用途が明確で減っては困るお金)
- 流動性資金(万が一の時のためにとっておく流動的に使えるお金)
- 利殖性資金(使う予定が決まっていない、長期運用や収益を求めるのに回すお金)
投資性商品は上記のうち利殖性資金を回すことが賢い資産運用なのです。
使用予定資金や流動性資金に手を出して資産運用に回してしまうと、万一運用が失敗した時には人生設計の多くが狂ってしまうかもしれません。
そのため、あらかじめ自らの資産を分けて管理することでリスクヘッジをし、利殖性資金の中で外貨建て保険を利用するようにしましょう。
また、常に変化する社会情勢の中でリスク分散を考えたら、利殖性資金の中でも積極的運用に回すものと余剰資金に回すものとを区別すると、より安定運用ができます。
まとめ:外貨建て保険のメリット・デメリット
この記事では、外貨建て保険のメリットについて
- 円建て保険との比較による整理
- 他の投資性金融商品との比較による整理
- 外貨建て保険が抱えるリスクに対する考察
- メリット・デメリットを活かした外貨建て保険の利用方法
- 安定的資産運用のための資産管理法
以上にまとめてお伝えいたしました。
今回お話ししたことを踏まえて外貨建て保険のメリットに関して整理をすると、
- 高い利回りかつ比較的安定的な運用と保険の保障機能を兼ね備えた点が魅力の商品である
- 投資性金融商品特有のリスクを正しく理解し、利用することでメリットを最大化できる
以上のようなことが言えるのではないでしょうか。
外貨建て保険の最大のメリットは高いリターンが望める点ですが、リターンとリスクは表裏一体の存在ですから、上手な利用にはリスクに対する理解も必要になります。
自分が取れるリスクを冷静に判断し、さらに必要以上のリスクを負わないために様々な工夫をすることでデメリットが軽減されメリットが最大化されるのです。
もし、外貨建て保険のメリットについてもう少し知りたい、他の保険商品などともう少し比較してみたいなどのご要望がありましたら、無料の「保険相談サービス」を利用することをおすすめします。
外貨建て保険はやはり比較的複雑な仕組みの商品ですし、インターネットの情報だけを頼りに自分で最適な商品やプランを選択するにはどうしても限界があります。
そんな場合は、マネーキャリアという保険のプロであるFPに無料相談できるサービスがございますので、こちらでライフプランの相談も含めた保険の相談をすることをおすすめします。
保険相談の担当者は全てベテランのスタッフですので、難しい外貨建て保険でもわかりやすく説明してもらえますし、自分に合った保険を納得して選べるでしょう。
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